盗聴法案について

(99/06/02)

 今、ニュースでもっともホットな話題といえば「犯罪捜査のための通信傍受法案」、いわゆる「盗聴法案」でしょう。 今回はがらにもなく、これに関する話をしてみたいと思います。


 「政治なんかに興味ない」「選挙になんて行ったことがない」という人も多いかと思うんですけど あまり無関心でいると、いつのまにやらとんでもない法律が決まってしまって痛い目を見ることもありえるのです。 今回の「盗聴法案」もそのくらいの危険性をはらんでいるということを見過ごしてはいけません。


 さて、この盗聴法案とは何なのか?ってことですけど詳しいことは このへんを参照してみてください。 これを誤解のあるように説明すると(爆)、 国家権力が怪しいと思った組織・団体に対して通信等の盗聴を行うことを合法化する法案なのです。 まあ、実際に通信を傍受するためには様々な手続きを必要とするのですが、 警察が自由に盗聴できるようになることだけは確かです。そしてそれは、電話のみならず、FAX、電子メールまでも 対象になります。とくに電子メールなどは情報の改竄が容易で証拠が残らないため、何をされるかわかったものじゃありません。

 盗聴法案と関連したものに「破防法」、つまり「破壊活動防止法」というものがあります。 これはかのオウム真理教の地下鉄サリン事件を受けて成立した法律です。これも誤解のあるように説明すると 警察が怪しいと思った団体には立ち入って調査することを許可する法律です。
 地下鉄サリン事件直後という時代背景から、わりとあっさり決まってしまいました。 「オウムみたいな危険な団体には破防法が適用されて当然だ」と思う人が多かったんでしょうね。

 これらの「盗聴法案」「破防法」は警察の捜査の行動力を高めるという点から、犯罪の抑止、捜査の円滑化に 役立つように見えます。正しく使えばね。でもちょっとまって。警察が怪しいと思った団体には自由に盗聴、 立ち入り調査可能なんですよ。警察が常に正義であるという保証がどこにあるんですか? 例えば戦時中の国家権力のしてきたことはどうです?反戦論者は厳しく取り締まりを受けていたはずです。 それと同じ。これらの法律、法案は国民監視法といって差し支えないんです。 黙って見逃してはいけない。
 電話で警察のちょっとした悪口を話しただけで警察があなたの家に押しかけてくる、という可能性も 冗談ではなく十分ありえるのです。


 さて、こういう無茶な法案でもなぜか国会で採決されたりしてしまうのは、主に政党の思惑によるものが多い。 つまり、議席獲得のためであるとかね。こんな議員達に国を任せてはいられない、と思いませんか? 国会議員は国民の声の代表であるはずなのに、それを全く聞いていない。
 もちろん、全ての議員、全ての政党がそうだというわけじゃない(そう信じたいね)ので、 ちゃんと国民の声を代弁してくれる人たちに頑張ってもらうしかないですね。


 自分の声を国会に反映させてくれるような人を国会に送り込むには結局のところ選挙で投票するしかありません。 しかし自分一人の票の力でどれだけの影響力があるか?、っていうのはだれしもが抱く疑問です。 そして、それを理由に選挙に行かない人が多いのも事実。

 影響力はあります。市議会議員選挙ってありますよね。こういった選挙は当然ながら 限られた地域内での投票になりますから、数十票単位で当落の明暗を分けることがままあります。 これくらいの小規模な選挙だと自分の一票の影響力がどれだけ大きいかわかりますよね。 そして、国会議員は普通、そういった市議会議員などから生まれるものです(うーん、ちょっと変な表現か?)。 つまり市議会議員になれない奴は国会議員にもなれない。
 そう考えれば、自分の票の重みというものも実感できるんじゃないですか?


 ・・・う〜ん、途中から「選挙に行こう!」って内容になってしまったな。 それもいいか。


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