すでに10年以上もジャンプを買いつづけている私としては改変期前後の動向にはいつも興味をもっています。
というわけで、今回の改変期で終わった漫画と始まった漫画に焦点を当てつつ、
それぞれの漫画にコメントしていきたいと思います。(基本的にはATFにアップした内容と同じですが)
邪馬台幻想記(矢吹健太朗)
新人らしからぬ整った絵柄で読み切りから連載に格上げされた漫画ですね。
ただ内容までも新人らしからぬ冒険のない小さくまとまった内容だったのが残念。
新人なのにあんなきっちりと枠にはまった話しか描けないようではこの先厳しいんじゃないか、と余計な心配までしてみる。
蹴球伝フィールドの狼FW陣(高橋陽一)
実に高橋陽一らしい漫画。サッカーで全国統一だなんて一昔前ならすごく燃えるシチュエーションなんでしょうけどね。
つまり、今ではこういう内容は受け入れられないということか。
あとは高橋陽一=キャプテン翼という図式が誰の頭の中からも離れていないからでしょうね。
あの投げやりな最終回の内容と巻末コメントから察するに、打ちきられたのがかなりのショックだったみたいですが。
大好王(道元宗紀)
この人も前作(奴の名はMARIA)が強烈だったので、それを知ってる人だと不安が先に立ったでしょうね。
実際にはそれを払拭する内容で、後半は非常に面白い内容だったと思います。今回終了した4本の中で一番もったいない作品です。
では問題は何だったのかというと作品前半の下品なギャグと過剰にお色気を含んだ絵柄が嫌悪の対象となったんでしょう。
次回作にも期待しますので、早めに戻ってきてね。
マッハヘッド(瑳川恵一)
バイク漫画。これは意見が両極端に分かれる漫画でしょうね。肯定的な目で見た場合、主人公のパワー不足が目につきます。
主人公の兄貴に焦点を当てた話のとき、まるっきり存在感がありませんでしたしね。
でも、最終3話では主人公の魅力あふれる話で面白かった。(でもバイクが出てこない)
サバイビー(つの丸)
とにかく初回のストーリーのインパクトが強く、読者をひきつけるのに十分なパワーを持っています。
でも、ミツバチが主人公で敵がスズメバチや蜘蛛だったりするので、それ系に拒絶反応を起こす人にはつらいかな?
しかし安心して読めます。さすがにベテランですね。
テニスの王子様(許斐剛)
「レンタルボディガードCool」で一部で脚光を浴びた人ですね。まず第1話ですが、
「意地悪な年上プレーヤーに卑怯な手を使われつつもあっさりねじ伏せた。しかもそれは本気じゃなかった」
という、あまりにもありふれたパターンをモチーフにしています。その後もお約束的展開を多用しています。
これらのくささを受け入れられれば面白い漫画だといえるでしょう。けど、「FW陣」がこけてますからねぇ。
主人公の名前が「越前」なので、どうしても「コンバット越前」を連想してしまいます・・・って全然関係ないけど。
チャイルドラゴン(あずまけいしん)
(「マサルさん」+「たけし」)/3といった趣のこの漫画。前述の二つの漫画が圧倒的なパワーで笑わせているのに対し、
パワー不足の感は否めません。あとは絵柄が人物の書き分けという点で問題ありかも。
第1話における「人を傷つける痛みを・・・」のくだりはさすがストーリーキング出身と思わせますね。
しかし、この理屈っぽさが鼻につく人もいるでしょう。ギャグの部分のパワーが現状維持だと長期連載は無理かも。
ZOMBIE POWDER(久保帯人)
西部劇テイストの世界観とお尋ね者の組み合わせは、読み切り漫画によくあるパターンです。
だからこそ、他との差別化が重要になるわけですが、それを連載でやって大丈夫なのか?
「死者には生を、生者には不老不死を与えるゾンビパウダー」をもとめて旅をする、
というある意味タブーとされる力を得るのを目的としているところに注目したいですね。
この命題に対する解答は得られるのか?
漫画的に見れば、主人公の設定が凡庸かもしれません。主人公の武器が「チェーンソー付き大剣」なのは
面白いんですが、「よく斬れる剣」程度の位置付けにしかなっていません。もったいないですね。
ONE PIECE
とにかくセリフまわし、熱さ、伏線の張り巡らせ方など、どれをとっても素晴らしい。
なんで講談社漫画賞でカメレオンに負けたのか納得いかんっすよ!ご主人!って、これ禁句?
クリーク戦が異様に長かったのがやっぱり不評だったのか、アーロン戦は短かったですね。
しばらく決着がついたことが信じられなかった。ただ、結局ルフィ達は戦った相手を殺してはいないんですよね。
魚人達の復讐の心配はないんでしょうか。現にバギーなんかが復活してますし。
ライジングインパクト(鈴木央)
奇跡の連載再開からは、なかなか好調なようです。
正直、キャメロット学院初等部のメンバーだけでは苦しいだろうと思っていました。
第1部のキャラを時々登場させることでなんとか人気をつなごうとしているような気がしてたんですよね。
でも、一癖も二癖もありそうな中等部のメンバー登場で、その心配もなくなりました。
今のところただのイヤなキャラとしか描かれてませんが、そんなうすっぺらいキャラを出すはずがないですからね。
それにしても、今もアシスタントなしで描いてるんですね。
遊戯王(高橋和希)
長きにわたるカードバトルが終結し、悪夢の確率問題(笑)を経て登場した「D・D・D」。
なんかすごく面白そうなゲームですね。製品化希望。ただ漫画としては非常にオーソドックスなつくりなんですよね。この漫画。
それが悪いという気はないんですが。
HUNTER×HUNTER(冨樫義博)
ホントに連載漫画なんですかぁ〜?
冨樫テイストの爆発したこの作品はすごく好きなんですけどねぇ。毎週毎週うならされるばかりです。
けど、こうも休載ばかりされると・・・。
重大発表ってアニメ化か?それは大歓迎。
アニメ化によって補完されることを前提とした絵ですからねぇ。あの白さは。
ヒカルの碁(ほったゆみ/小畑健)
連載開始当初、ここまで人気が出るとは思いませんでした。
でも、人気があるのも十分うなずけます。面白いです。
海王中囲碁部の面々に今後の出番があるのかどうかが気になる・・・。あかりの扱いもかなりぞんざいですよね。
シャーマンキング(武井宏之)
最近ノリノリで、ついていけない人も出たんじゃないですかね。
「まん」という言葉に異様なこだわりを持っているような気がするのは、気のせいか?
るろうに剣心(和月伸宏)
このところの現実離れし過ぎた設定と、つまらない四つ子戦で人気を落としていたようですが
縁との戦いも決着間際ということで盛り返してきたようです。
はたして作者の思惑通りここで終わらせてもらえるのか?
雪代縁のデザインのモチーフが熱気バサラ(マクロス7)にちがいないと思ってるのは私だけか?
世紀末リーダー伝たけし!(島袋光年)
ネタ切れ宣言の時は、大丈夫なのかと心配しましたが、もう大丈夫なようですね。
個人的には、長編シリーズより1話完結の話の方が好きですね。ショートギャグはイマイチだけど。
最近では写真の話が一番のヒット。
こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本治)
最近、女性キャラの登場率が高い気がするんですけど・・・。
しかもそういう話のほとんどがあんまり面白くない。
封神演義(藤崎竜)
長かった聞仲編もついに完結。黄飛虎封神の前あたりからの展開はキャラに重点を置いてきた
藤崎版封神演義ならではでしたね。でも、最近全然出番のなかった四聖があっという間に封神されてしまったのがいと哀れ。
登場人物の生死は完全に原作と変わってしまったので、原作を知っている人でも安心できませんね。
アニメ化されたわりには、本誌での人気が今一つ・・・かなぁ。
ROOKIES(森田まさのり)
同じ教師漫画でも、雑誌のカラーによってここまで変わるというのがよくわかる。っていうのはもちろん「GTO」のこと。
練習試合だけで語るべきことは全て語り尽くされたんじゃないかと思ってましたが、ちゃんと続いてますね。
蛇足にならなければいいんですが。
関係ないけど、森田先生っていつもアシスタント募集してますよね。ろくでなしBLUESの時も
かなり長い間募集してましたし。やっぱりコワイ人と思われているんでしょうかね。
花さか天使テンテンくん(小栗かずまた)
コメント不可
ホイッスル(樋口大輔)
作者女性説が囁かれて・・・っていうかどっから見ても女性ですよね。
それはまあいいんですが、派手さはないけどじっくりと登場人物を描いているところに好感が持てます。
連載開始当初は、ん?キャプテンの谷口くんですか?(歳いくつだよ・・・)とか思ってましたが。
I”s(桂正和)
散々じらして(休載も挟んで)ひっぱった結果がこれかい!と誰もが思ったに違いない。
てゆーか(一貴風に)、そういう漫画なんだよね。
明稜帝梧桐勢十郎(かずはじめ)
最近、絵が荒れてますねぇ。ページ足りないときもあったし。Macで絵を描いてる場合じゃないって(ォ。
最近の作風を見てるとホントにMIND ASSASSINの作者なの?と疑いたく・・・。